カテゴリー別アーカイブ: 旅行記

京都某所

先日、ふらっと京都へいってきました。
岐阜から普通電車で2時間ちょっと。意外に近いんです。
折り畳み自転車を持ってふらっと。
目的は修学院の近くにある某所へ。
1500年代にのに建てられた住居です。
建物は繊細で、敷地の高低差を利用した自然の山の景色と、まあるく刈り込んだ人工的なサツキの庭の対比がすごく綺麗でした。
静かな中に心地よく響くシシオドシの音。
心が癒されました。
また、訪れてみたいです。

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ラパン

 ラパンといっても自動車のラパンではありません。ウサギの方です。自動車もウサギという意味のフランス語「ラパン」から来ていると思います。

 ウサギは「1匹、2匹、・・・」ではなく「1羽、2羽、・・・」と数えますよね。何でなのか不思議に思ったことありません?子供ながらに耳が羽の様に長いから鳥の羽に見立てて、そう数えるのだという勝手な想像をしていました。 

 フランスを旅した時にその謎がとけたんです。私、ウサギを食べてしまったんです。フランスでは普通に食べられるということは理解していても、いざ目の前にウサギの料理があるとどうしてもあのかわいい姿が目に浮かびます。手をのばすまでしばらく時間がかかりました。覚悟を決めて食べてみるとビックリです。ニワトリの肉にそっくりなのです。ささみ肉のような感じでした。日本人は昔、きっとウサギを食べていたんです。だからニワトリと同じ数え方になったんです、きっと。

(これはあくまでも私の想像です。どなたか知識のある方教えてください。クリームシチューの上田さんは知ってるのかなぁ)

メキシコの空

 「メキシコの空は綺麗な青色なのだろう、空気が乾いているので。だからバラガンが設計した建物のピンクや青色の壁が自然に受けいれられるんだろう。」そう思っていました。でもメキシコの空はそんなに綺麗ではありませんでした。すみわたってもいませんでした。サンクリストバルのある場所は比較的空気が綺麗だったのですが・・・。

 地球温暖化の原因はここにあるのではないかと思ってしまうくらいに空気が汚れていました。スモッグがすごいんです。デリケートな(?)私はすぐに喉が痛くなってしまいました。青い空どころか、排気ガスで空気が汚れきっています。昔、私が飼っていた金魚を思い出してしまいました。水をなかなか変えないので少し濁っていて、パクパクと口を開ける金魚はいかにも息苦しそうでした(ごめんないさい、金魚さん)。メキシコシティーにいると私があの金魚になったかのように思ってしまいました。あれはなんとかしないといけません。

旅行(メキシコ編)

 しばらくの間お休みをいただいて、メキシコ・アメリカの建築を見に行ってきました。皆さんには本当にご迷惑をおかけしました。

 今回の最大の目的は、メキシコの建築家ルイス・バラガンとアメリカの建築家ルイス・カーンの建物を見ることでした。どちらも学生時代からずっと見てみたいと思っていたあこがれの建物達です。

 全部で11件の建物を見てきましたが、どの建物もため息ばかりで感動的でした。私がそれらの建物の批評を書くつもりはないのですが少しだけ大まかな感想を書かせていただきます。

ルイス・バラガンの建物は天井高などのボリュームの操作に加え、壁に付けた色の効果や自然光にも色を付けて究極的な感動を与える効果を計算しつくしていて、とにかく圧倒され続けました。

 ルイス・カーンのソーク生物学研究所、キンベル美術館にはそれぞれ一日滞在しました。どちらもピーンと張り詰めた緊張感があります。でも、その中にも人間にとって気持ちのいいスケール(大きさ)や仕掛けがあって実はすごく心地のいい空間でもあることが身をもって分かりました。だから、その建物の中に居る人たちが生き生きと見えるのです。

 前回のヨーロッパ旅行の報告を掲載するといいつつも、掲載しないまま今回の旅行に出掛けてしまいました。この旅行は今後の私にとって大きな財産になったことは言うまでもありません。この旅行での感動も是非皆様に報告したいと思っているのですが・・・。

 今回見学した主な建物は

ルイス・バラガン:バラガン邸(自邸)、ギラルディ邸、プリエト邸、カプチン派修道院、サンクリストバル

ルイス・カーン:ソーク生物学研究所、キンベル美術館

チャールズ・ムーア:シーランチ

チャールズ・イームズ:イームズ邸(自邸)

フランク・ロイド・ライト:ホリホックハウス

階段

 これまた少し前の話です。一昨年夏にフランスを旅したときのことです。ル・コルビジェの代表作であるロンシャンの教会の近くのホテルに泊まりました。2階の部屋だったのですが、階段を上り下りするたびにカクッとなる段があるんです。確認してみると1段だけ階段の蹴上げ寸法が違うんです(確か1センチくらいのことだったと思います)。たかが1センチ。でも日本では許されないと思うんですが・・・。フランスではあれが許されるのだろうか?その後改修されたのだろうか?あのホテルを利用された方是非教えてください。ロンシャンの丘の麓にある白と緑ののホテルです(名前を思い出せません)。

旅行

 しばらくの間お休みをいただいて、フランス・スイスの建築を見に行ってきました。ただでさえ設計が遅れがちなのに、設計をお待ちいただいている皆さんには本当にご迷惑をおかけします。この場を借りてお詫びいたします。

 ヨーロッパには見たい建物がいっぱいあるのですが、今回はル・コルビジェ(注1)とピーター・ズントー(注2)に絞って11の建物を見てきました。どの建物も期待を裏切らない素晴らしい建物ばかりでした。

 特に、コルビジェの住宅には細かな工夫や気遣いがされていることに驚きました。コルビジェの建築は世界中で研究されていて、その形については数多くの書物が出版されています。だからその空間が視覚的に魅力的な建築であることは分かっていました。雑誌に取り上げられる日本の住宅の中には視覚的に小綺麗でも、キッチンが使いにくかったり、通風が出来なかったりと、住宅としての基本機能が満たされていないのではと思うことがよくあるのですが、コルビジェは違いました。「なるほど」と思わずうなってしまうような工夫が随所にしてあるのです。暗くなりそうな所には効果的なトップライトがあったり、きちんと通風用の開口があけてあったり。そういう基本機能を十分すぎるほど満たした上で詩情的な空間を造り上げているのです。これは、僕が普段気をつけていたことでもあったんですが、コルビジェの住宅はそれらがすごく高いレベルでまとめられていました。

また、この部分はどうしてこうしたんだろうかという所には、ちゃんと回答が用意されているのです。少し変わった納まりをしている部分には必ず機能的理由がある。結果としてその部分が見た目にも綺麗だったりしているのです。単純に綺麗だからそうしましたというのだと、設計者の主観だから僕たちには理解できないのです。でも、コルビジェの場合、機能と形が密接に結びついているから、よく観察すると回答が見つかるんです。なんだかコルビジェと話をしているようで見ていて楽しくなりました。

そういうちょっとした工夫のある家って楽しいですよね。

  • 注1:Le Corbusier(1887-1965)スイス生まれ。近代建築の巨匠といわれている。ロンシャンの教会など。キュビスムの画家としても有名。
  • 注2:Peter Zumthor(1943-)スイス生まれ。