月別アーカイブ: 2012年12月

散歩のすすめ

朝30分ほどのの散歩を習慣にしています。
みよし市の高台を歩くと見晴らしも良くて最高です。
季節によって見通しが大きく変わるのが良く分かります。

今日は天気も良く、空気が乾いていたので遠くの山々が綺麗に見えました。
近くの六所山、焙烙山、猿投山はもちろん岡崎の南の方から豊田の北まで。
ちょっと遠くの茶臼山。
そしてもっと向こうの御嶽山。
さらに今日は南アルプスの北岳(たぶん)までくっきり見えていました。
そして振り向くと岐阜の伊吹山もそこにいました。
270度近い視界で大パノラマです。
思わず立ち止まって見とれてしまいました。

散歩をするとこういった日々の変化を感じられます。
頭もスッキリして気持ち良く仕事に入れます。

設計の道具

私は図面を描く時CADを使います。
便利な機能がたくさんありますがおそらくその2割程度しか使っていないと思います。

設計する時一番多く使う道具は鉛筆とスケッチブックです。
いわゆるローテクですが、これが一番です。
スケッチブックのメーカー・紙もお気に入りがあります。

設計の取りかかりは落書きのようなものです。
思いついたことをササっと短時間で適当に描きます。
コンピュータにはこの感覚のあるものはありません。
このようなやり方で何案も何案も考えます。

ある程度アイデアが煮詰まってくると
ディテールを描いたり、丁寧にパースを描き込んで細部を検討します。
時間をかけて絵を描くことで自分の思考をしっかり検証出来ます。
質感もそれなりにイメージできます。
私にとってこの過程は模型よりも重要な意味があるような気がします。

打合せ初期段階には、そのスケッチで打合せをすることが多いです。

そして何よりもページをめくると自分の思考過程が一目瞭然です。
ある程度経って振り返ると、
一番最初に考えていたことが良かったなんてこともしばしばです。

現場

名古屋市内の現場へ。

建物は設備配管を上手に設計する(納める)のかも重要なのです。

設備配管にも注意を払わないと、配管が露出して大変なことになります。

自分で図面を描いているので難しいところは熟知しています。

忘れそうな所を確認するとやはり未施工でした。

がんばれ林くん。

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上棟

今日は上棟でした。

最近では日曜日の上棟も珍しいのではないでしょうか。
場所は名古屋市の住宅街。
朝8:00からのスタートですので、ご近所ではまだ寝ている方もみえるはず。
ご近所に配慮してクレーンの使用は時間を遅らせました。
その間、構造材を持ち上げるのはすべて人力。
数人がかりで大変そうでした。
クレーンが動きだすと一気に進みます。
機械のない時代は大変だったんだと思います。

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こんぺいとう

何のひねりもありません。お菓子の話です。
駄菓子屋でも売っているイガイガのお菓子です。

その金平糖をいただきました。
でもちょっと違うのは江戸時代から京都で作られている由緒あるものだという点。
皇室の結婚式の引き出物として使われるものであることは知っていました。
見た目は私が子供のころから食べていたものと変わりません。

適当ににお口へポイッ・・・。

ビックリです。
おいしい。

新しい体験をさせていただきありがとうございます。

この金平糖のような、外観はいたってフツウだけどじっくりと味わえる建物はいいですよね。

設計するということ

仏教の中の意識作用として八識(九識・十識の場合も)というものがあるそうです。

眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識、末那(まな)識、阿頼耶(あらや)識の8種だそうです。

このうち最初の5つは五感に近いもので、その次の「意識」は頭の中に今あることだそうです。

ここまでは文字から理解できますが、最後の二つは見慣れない言葉です。

ここで書きたいのは「末那識」についてです。

とある僧侶の説明では

末那識とは頭の中にあるのですが、今は意識されていないもので
日常生活の中でふとした時に気づくもの。

なのだそうです。

これを聞いた時、設計と同じだなと思いました。

新しいものを設計をする時、すぐに良いプランが描けるわけではありません。
すぐに描けるものは深みのないものがほとんどです。
設計に取りかかる時、まずは色々な条件や制約を頭の中に入れます。
敷地、建て主の要望、建て主との雰囲気、予算・・・。

そこからスケッチブックにいろんなことを描きます。
最初は手探り状態で、何日も何日も良い案が出てこないことがほとんどです。

それが、日常生活の中でふと
「こんな風にしたらどうだろうか」
と映像が浮かんでくることがあります。
それをスケッチブックに描いてみると、以前よりもずっと良い案であることが多いのです。

その過程はまさに自分の気付いていない潜在意識を呼び起こす作業なのだと思います。

それが末那識ではないかと思います。
設計とは末那識を呼び起こす作業なのだと思いました。

そして、その提案に対して
「想像していなかった案だけど、良い案ですね」
といわれることが良くあります。
建て主さんの持つ潜在意識を顕在化させられるのは嬉しい限りです。