新しいモノと古いモノ

 古い物にはいいモノがたくさんあります。漆器や和紙・・・、古民家や町屋もそうです。昔から使われてきてものはかなりの物がそれに当てはまると思うんです。(最近は経済原理ばかりが優先されて、作るのに手間がかかるとか手入れが大変とかいう理由で風前の灯火になっている物もあります。それを見直すスローライフという動きもありますが。)それらは、時代によって選択や改良されてきた物が多いのではないでしょうか。

 今日、いろんな物や材料が数多く開発・製造されています。それらの物の多くがいいモノであるかというと残念ながらそうではないと思います。もちろん中にはいいモノが有ることも事実です。これら多くの新しい物の中からいいモノを見極めるのは本当に「見る目」が要ると思うんです。古い物は歴史を生き残って歴史によって創意工夫されてきているので安心して使えます。新しい物には注意が必要です。でも古いモノばかり見ていて新しいモノを作り出せないのは寂しいことです。自分が歴史の線上にいることを意識して、次につながる仕事をしていきたいです。