実施設計

 今、中庭のある家の実施設計をしています。アルミサッシや便器など設備器具のカタログやら、設計に関する様々な資料を広げて図面を描いているといつの間にか、カタログの山が出来上がっています。これらは工業製品で性能も安定しているので、性能的には安心して使えます。

 でも、気を付けなければいけないのは、建物がこうした工業製品の単純な組み合わせになってしまうことです。カタログから選んで部品を組み付けていく。そんな設計は、心配もなくラクです。でも、そんな工業製品だけで出来た家なんて何の魅力も無くなってしまうのではないでしょうか?大工さんや左官屋さんなど職人さんの手作業が分かる部分をどこかに残したいものです。それによってどこか気持ちのよい空間が出来上がるのだと思います。