カテゴリー別アーカイブ: 日記・エッセイ・コラム

体脂肪

 もうすぐ8月も終わりです。今年の夏はお陰様で仕事に追われ、ほとんど机に向かっていました。この夏は暑いといわれたけれど、私はなぜか夏バテ知らず。食欲たっぷりでご飯のおいしいこと。でもちょっとお腹の廻りの肉が気になります。薬局に寄ったついでに体脂肪率を測ってみました(テスト用をいつも愛用しています)。えっ・・・・。間違いでしょ、もう一度、間違いないようです21%で隠れ肥満。何度やっても下がりません(当たり前だ)。悲しい現実でした。いつもそういう類の測定では「やせ」という結果だったのでこのショックは隠し切れません。

秋が来るのが怖いです。運動しなければ・・・。よし、北島選手にあやかってプールに行くぞぉ!

 写真家の牧野さんとお話ししていて牧野さんが看板の色について語っていました。日本の街には原色の看板が氾濫している。これらがどれだけ町並みを害しているか。高速道路のインター付近には看板どころか建物までピンクや黄色のものがあふれている。というお話しでした。

 目立てばいいのだろうか?町並みに関する条例が無い限り、法律に違反しているわけではない。でも、景観をダメにするモノのうちの1つには変わりない。これらが人間に対する悪影響は必ずあると思うんですが。だって綺麗な景色を見たときに人間は感動して良い影響を受けますよね。その逆に気分の悪いモノを見続ければ精神的にすさんでしまうと思いません?看板も時には必要だけれど、ただ単に目立てばいいという安易な考えはいかがなものでしょうか。高山などの保護された古い町並みのどんなに繊細なことでしょうか(細かい異見はありますが)。やはり法で縛らなければならないのでしょうか。個々のモラルに依るのが一番だと思うのですが・・・。不満や疑問ばかりで答えがないです。なんとかしたいモノです。

からくり人形

 ものすごい筆無精ですね。日記が月一回のペースになってます。一般的にホームページを更新しない理由の第一が「最近忙しくて・・・」というのなんだろうけど、僕も皆さん聞かれるとついそう答えています。でもただの怠慢なんですよね。だって「白い巨塔」見てる暇あるんだから・・・。実は他にも結構テレビ見てます。と反省しつつ久しぶりにキーボードたたいてます。

 先日、テレビ見てたら(やっぱり!!!)、からくり人形の番組やってました。矢を放つ人形や、茶運び人形とかの仕組みを紹介してました。すごい楽しい発想がいっぱい詰まってるんですね。多くのからくり人形がエンジンのカムのような仕組みで動いているんです(カムとは・・・難しいので説明省きます)。カムの形状を色々工夫して多彩な動きを作りだしているんです。おそらく相当な試行錯誤してるんですよね。作った人の情熱がすごく伝わってきました。多くの日本人が海外ブランドがどうだこうだいってるけれど、日本人の創意工夫能力はすごいものだと改めて感心しました。もっと日本のモノに目を向けたら良いのに・・・。手の掛かった本物は、すごく繊細で気配りされた物が多いですよね。漆器とか着物とか、もちろん海外の物もそれなりの良さもあるんだけれど。

 からくり人形はすごく勉強になりました。ものづくりには共通している部分があるんですよね。最初の発想があって、一つ一つ工夫を重ねて造り上げていく。建築も同じで最初のイメージ(発想)があって、図面の段階でいろんな工夫をして納めます。でもって、現場で実際に造る場面になっても大工さんなど、いろんな職人さんの意見や経験を取り入れて更に工夫を重ねます。そうすることで、密度を上げていくんですよね。少しずつ良いモノになります。

 その番組みてて、改めてル・コルビジェの「住宅は住むための機械である」という言葉の重みを感じました。住宅は、ただの箱じゃなくて、いろんな工夫を詰め込んだ精密機械のようなものなんです。

「こだわり」のコーヒーと建築

 先日完成したばかりのテーブルでこだわりのコーヒーを飲む。これぞ至福の時です。

 嫌煙家である僕は、休憩の時や設計で納まりを考えるときにはいつもコーヒーを飲みます。コーヒーを飲むと頭がスッキリして良い発想が出きるような気がします。そんな僕はコーヒー豆にはこだわっています。自家焙煎の店「七福」のコーヒー豆でないと落ち着きません。以前はいわゆる大手メーカーの豆を使っていました。おなじコーヒー豆でもそれらはまさに「似て非なるモノ」です。「七福」のコーヒー豆は決して安価ではないのですが、お金を出すに値する深みがあります。マスターの人柄も表れているんじゃないかと思います。また、聞けばマスターはコーヒーについてすごく勉強しているそうです。

 建築も同じなんだと思います。設計者が普段いかに勉強して、より豊かな空間を創造出来るかが大事なことだなんだと思います。そしてその空間には何よりも設計者の人柄が表れているんだと思います。その結果出来る空間は大手メーカーの造るモノとは違う深みを持っているんだと思います。

僕も建築が大好きです。だからより深みのある空間を皆さんにご提案出来るように、常日頃勉強しています。そして何よりも深みのある人間になれるよう心掛なければ・・・。

僕の設計する建築に対してお施主さんが「こだわり」を持っていただけると最高ですね。

「感じる」こと

 僕がいつも気を付けているのは、「感じる」ことです。普段見慣れているはずの街を歩いていても、なんとなく綺麗だなぁと思うことがあります。その時たまたまそう感じるのですが、その後同じ場所を通ってもやはり綺麗だなと感じる様になります。「発見」に近いものがあります。

サッカーやいろんなスポーツでも「感じる」ことはすごく重要なことらしいです。良い選手は何がベストかを瞬時に感じ取りそれを実行してスーパープレーを生み出すんだそうです。

建築の設計でもそれはすごく重要だと思うんです。まず、施主さんと会って人柄を感じる。そして敷地を見て何かを感じる(何を感じるかはケースバイケースです)。そこからその施主さんのためのその敷地に建つオリジナリティ(個性)のある空間の設計が始まるんです。もちろんその上に技術とかを積み上げていくことも必要です。良い空間が出来るかどうかという出発点は、その時にいかに素晴らしいことを感じて発見できるかどうかだと思うんです。鋭い感性をも持つ建築家になりたいものです。

バーベキュー大会

 高校時代の野球部仲間とと毎年恒例のバーベキュー大会をやりました。普段スイッチ一つで何でも出来てしまう生活をしていると炭をおこして調理をするというのはすごく贅沢な気がします。実際に電気やガスで焼くより格段に美味しいし。炭火焼きの子持ちししゃもは最高ですよ。

それから僕の得意技はダッヂオーブン!   といっても火加減係ですが(注:でもダッヂオーブンはそこがすべてを決めるんです)。パンやピザを焼きます。特にピザは好評です。生地がカリッとしてて絶品です。

話は戻って、炭をおこして調理をするというのは昔は当たり前だったんですよね。お釜で炊いたご飯なんて最高なんでしょうね。手間がかかるし危険だからやめちゃったんですよね。家事がたいへんだからみんな電気釜やガス釜になったんですよね。

建築も同じなんですよね。新建材が出てきて左官屋さんの仕事が無くなった。時間とコストがかかるというのが最大の理由だったらしいです。手間がかかっても左官仕上げの方が暖かみもあるしすごく良い仕上げだと思うんだけどな。左官材の持つ質感とかアジとかは評価の対象にならなかったのでしょうか。

でも、今は健康素材としてケイソウ土や漆喰などが再び脚光を浴びていることは嬉しい限りです。

最近、大量生産・大量消費の問題点が浮き彫りになってきている様な気がします。みんなが本当に良いと思うモノを選べる時代が来るとよいです。

八勝館

 今日は名古屋市昭和区八事にある料亭「八勝館」について。私のような者が日常的に料亭なんて利用できるわけないのですが、ある人の結婚式で八勝館を訪れたんです。なんで八勝館なのかというと、その中にある「御幸の間」という部屋が素晴らしいんです。茶室の研究で有名な建築家、堀口捨巳先生の設計なんですが、シンプルで線が細くて広がりがあるんです。庭も素晴らしいし、本当に感動します。料理も凄く繊細で美味しいんです(料亭だから当然なんですが)。料亭と聞くとちょっと敷居が高いように思いますがちょっと頑張れば手は届きます。日常的には無理でも、ちょっと背伸びして訪れてみる価値は十分にあると思います。どうですか、みなさん。

カタカナことば

 最近意味の分からないカタカナ言葉が多いと思いません?「プライマリーバランス」って何なんだ???解説を読んでやっと意味が分かったんだけれど、直感的に意味が分からない。そういう言葉を使っているのは、学者や研究者などが多いのでは。僕は、「彼らは頭いいんだから日本語でわかりやすく言えば良いのに」と思っていました。でもよく見れば僕も3月20日の日記で「コスト」と言ってました。直訳では「費用」という意味になってしまうんだろうけど、ちょっと意味が違うと思ったのです。もう少し含みを持たせたかった。日本語にしてしまうとどうも一つの意味になってしまう気がして、ついカタカナにしてしまいました。多分、学者や研究者も同じように意味に含みを持たせたいから横文字を訳さずに使うのだろう、と思いました。でもやっぱり極力日本語に訳して使ってくれた方がわかりやすいと思うのは僕だけだろうか?新聞記者の松田さん(平成14年1月26日、2月4日の欄参照)に意見を聞いてみたいモノです。

新聞掲載

 先日取材を受けた内容が今日新聞に掲載されました。申し訳ないのですが私は朝日新聞を取っていないので、コンビニへ買いに走りました。三河版のトップ(右上角の一等地)にカラー写真付きでの掲載!!!。その扱いの大きさに驚きつつ、先日のつたない受け答えがどんな記事になっているのかという不安を覚えつつ恐る恐る記事を読みました。素晴らしいじゃないですか。あんなにダラダラと長い言葉で語っていた僕の言葉が簡潔に意訳されているじゃないですか。さすが新聞記者、言葉のプロです。

誠心誠意の気持ちで設計した建物が客観的に評価されるのはとても嬉しいことです。

養老 猛さん

 「人間の造ったモノは見ていると疲れる。自然の造ったモノは疲れない」。今日、テレビで養老猛さんが言っていました。確かに雲や木や山の景色など、いつも見ていて感動するのは自然のモノです。ずっと見ていても飽きないし疲れない。コンピュータグラフィックなどは、凄いなぁとは思っても何だか表面的に感じてしまうし、ずっと見ていると疲れてしまいます。

ところで、建築は必ず人間の造るモノです。人間が造るモノである以上完璧には出来ないかもしれないけれど、気持ちのよい疲れない空間を創りたいと思います。造り込みすぎずに自然な空間を。